メタマスクは国・地域で使えないことがある?制限と対処法を解説

「メタマスク 国」で検索する人の多くは、自分がいる国からメタマスクを問題なく使えるか、あるいは対応地域が限られているのかを不安に感じています。結論から言うと、ウォレットとしての基本機能は世界のほとんどの国で使えますが、米国の制裁対応で一部の国・地域が除外されているほか、暗号資産の購入機能や個々のNFTゲームには別基準の制限があります。この記事ではその3つの制限を切り分けて整理し、日本から使う場合の結論もあわせて確認します。

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公式ヘルプセンターや暗号資産専門メディアの報道を確認しながら記事を作成しています。特定のトークンやNFTの購入は勧めません。

メタマスクに国・地域の利用制限はあるか

一部の国でメタマスクが使えなくなるイメージ

メタマスクは基本的に世界のどの国からでも使えますが、一部の国・地域は正常に機能しないことがあります。メタマスクは標準設定でInfuraというサービスのノードを通じてイーサリアムブロックチェーンにアクセスしており、そのInfuraが米国の制裁プログラムを遵守する義務を負っているためです。対象になっているのはイラン、北朝鮮、キューバ、シリア、およびウクライナのクリミア、ドネツク、ルハンスクの各地域です。

  • イラン
  • 北朝鮮
  • キューバ
  • シリア
  • ウクライナのクリミア・ドネツク・ルハンスク地域

制限の対象になっている国・地域

上記の国・地域では、標準のInfuraノードが米国の制裁プログラムに沿ってアクセスを遮断するため、メタマスクの画面が正常に読み込めない、残高が表示されないといった不具合が起きることがあります。メタマスク自体の利用規約でも、制裁対象者リストに載っていないこと、包括的制裁の対象国に所在していないことを自己申告する義務がユーザーに課されています。対象になるのはごく一部の国・地域に限られており、リストは今後の国際情勢の変化によって見直される可能性もあります。

なぜ制限されるのか(InfuraとOFAC制裁)

制限の理由は、メタマスクの開発元であるコンセンシスが米国企業であり、米国財務省の外国資産管理室(OFAC)が定める制裁プログラムを守る必要があるためです。標準ノードのInfuraが米国企業のサービスであることから、制裁対象地域向けのアクセスを技術的に制限しています。

この仕組みは、メタマスクというアプリ自体が特定の国を狙って排除しているわけではなく、背後のインフラ事業者が米国法に従っている結果である点がポイントです。日本を含む大半の国はこの制裁プログラムの対象外にあたります。

編集部

制限の対象は上記の限られた国・地域だけです。それ以外の国にいる人が心配する必要は基本的にないと考えてよいでしょう。

日本からメタマスクを使う場合の結論

日本から送金して暗号資産を購入するイメージ

日本は前章の制限対象国には含まれていないため、メタマスクのウォレット機能は問題なく使えます。送金や受け取り、NFTゲームへの接続といった基本操作に地域による制約はありません。一方で、暗号資産を法定通貨から直接購入する機能は、ウォレット本体とは別の基準で対応地域が決まります。この違いを知らずに「メタマスクは日本で使えない」と誤解してしまう人も少なくないため、次の項目で切り分けて確認します。

ウォレットの基本機能は日本から問題なく使える

アドレスの作成や送受金、ブロックチェーンゲームへの接続といった基本機能は、日本国内からであれば制限なく利用できます。これらはブロックチェーン自体にアクセスする機能であり、前章の制裁対象地域に該当しない限り支障は起きません。海外出張や旅行で一時的に別の国から接続した場合も、その国が制裁対象でなければ通常どおり利用できます。

日本がオンランプの対応国に加わった経緯

メタマスクは法定通貨から暗号資産を直接購入する機能(オンランプ)を日本、韓国、ベトナムなど9カ国で新たに提供すると発表しました。日本向けにはUnlimitとTransFiという国際決済サービスが提携し、現地送金(ローカルトランスファー)を使うことで、従来のデビットカードやクレジットカードより手数料を抑えた購入ができるようになったと報じられています。

この発表以前も、デビットカードやクレジットカードでの購入自体は日本から可能でしたが、手数料の高さが課題として指摘されていました。提携先が増えたことで、支払い方法を比較して選べるようになった点が実質的な変化だといえます。

  • 対応前はデビットカード・クレジットカード払いのみ
  • 対応後はUnlimit・TransFi経由の現地送金にも対応
  • 現地送金の方が手数料を抑えやすいと報じられている
項目対応拡大前対応拡大後
主な支払い方法デビット・クレジットカードカードに加え現地送金(ローカルトランスファー)
提携決済事業者カード決済事業者のみUnlimit・TransFiが追加
手数料の傾向カード決済の手数料が高いと報じられていた現地送金は手数料を抑えやすいと報じられている

「対応地域外です」と表示されたときの確認方法

国・地域を選んで対応状況を確認するイメージ

購入や売却の画面で「対応地域外です」と表示されるのは、ウォレット本体の制限とは異なり、提携する決済事業者がその国・地域で事業許可を得ていないことが原因です。メタマスクは3つの異なる層で制限を持っており、混同すると原因を切り分けられません。どの層で止まっているかを見極めれば、無駄にウォレットの設定を疑わずに済みます。次の表で整理します。

  • ウォレット本体(送受金・接続)の制限
  • 購入・売却機能(オンランプ)の対応地域
  • 個々のNFTゲーム・DAppsが独自に設ける制限
制限の層制限の主体対象地域の例
ウォレット本体Infura(米国の制裁対応)イラン・北朝鮮・キューバ・シリア等
購入・売却機能提携決済事業者の事業許可許可を得ていない国・地域
個々のNFTゲーム・DApps各ゲーム運営会社の判断運営会社が個別に定める国

購入・売却機能の対応地域はウォレット本体と別基準

公式ヘルプセンターによると、購入機能が使えないのは提携先の決済事業者がその国・地域で事業を運営できないことが理由で、法律や規制の違いによって対応可否が分かれると説明されています。ウォレット自体が使えていても、この機能だけが対応外になるケースがあります。対応地域の一覧は公表されておらず、実際に画面を開いたときの表示で判断するしかない点も覚えておいてください。

対応地域外のときの代替手段

購入機能が対応地域外だった場合、公式ヘルプセンターは中央集権型取引所(CEX)で暗号資産を購入してからメタマスクへ送金する方法や、個人間(P2P)で送ってもらう方法を代替手段として案内しています。CEXは秘密鍵を取引所側が管理する点でメタマスクとは仕組みが異なるため、あらかじめ理解したうえで利用してください。

編集部

「使えない」と表示されても、どの層で制限されているかを切り分ければ、日本からなら大半のケースは代替手段で解決できるはずです。

制限対象の国・地域にいる場合の対処法

接続先ノードの設定を確認するイメージ

制限対象の国・地域にいる場合でも、メタマスクは無料配布されカスタマイズ可能なソフトウェアであるため、標準のInfura以外のノードに接続先を切り替えれば利用を続けられる可能性があると案内されています。ただし、この方法は利用規約の遵守が前提であり、制裁対象者本人が規制を回避する目的で使うことは認められていません。あくまで正規に利用できる立場の人が、技術的な理由でアクセスできないときの対処法として理解してください。

  • 設定画面からネットワークのRPC URLを変更する
  • Infura以外のノード提供事業者を選ぶ
  • Binance Smart ChainやPolygonなど別チェーン用のノードを使う

別のノードに切り替える方法

メタマスクの設定画面からネットワークごとの接続先(RPC URL)を変更すると、標準のInfura以外のノードに切り替えられます。海外メディアのthedefiant.ioも、この方法でアクセスを継続できる可能性があると報じています。

VPNで国を偽装するリスク

VPNを使って所在国を偽装する方法も語られますが、通信が不安定になりやすいうえ、VPN事業者側に通信履歴が残る場合があり、利用規約の自己申告義務に反する行為にもなりかねません。制裁対象地域からの利用規約違反は自己責任となる点を理解しておく必要があります。手段ごとの違いを整理すると、次のようになります。

対処法できること注意点
RPC URLの変更別のノード経由でブロックチェーンに接続できる接続先ノードの信頼性を自分で確認する必要がある
別チェーン用ノードの利用Binance Smart ChainやPolygon等に接続できる利用したいネットワークに対応しているか要確認
VPNの利用所在地を変えて接続できる場合がある通信の不安定化や規約違反のおそれがあり非推奨
⚠️ 注意したい点

メタマスクの利用規約では、制裁対象者リストに載っていないことをユーザー自身が申告する義務があります。規制の遵守はあくまで利用者本人の責任です。

NFTゲーム側が独自に設ける国・地域制限に注意する

NFTゲームごとに異なる地域制限を確認するイメージ

メタマスク自体が使える国でも、接続先のNFTゲームやDAppsが独自の判断で対象国を限定している場合があります。メタマスクが正常に動いているのにゲームにアクセスできないときは、ゲーム側の制限を疑ってください。運営会社ごとに理由や対象国が異なるため、公式のお知らせで確認するのが確実です。過去には規制対応や新規展開の戦略によって、対象国が大きく絞られた実例もあります。

STEPNが中国本土ユーザーを遮断した事例

移動して稼ぐ形式のNFTゲーム「STEPN」の運営会社は2022年5月、中国当局の規制方針への対応として、2022年7月15日付けで中国本土ユーザー向けのGPS・IP位置情報サービスの提供を停止すると発表しました。海外メディアの報道によると、この発表を受けて関連トークンの価格が急落したとされています。

新規展開の対象国をあらかじめ限定する例

2023年9月には、大手ゲーム会社ジンガがWeb3タイトル「Sugartown」のNFTミントを、18歳以上かつ米国・インドネシア・フィリピン・タイ・ベトナムの5カ国の居住者に限定して実施したと複数のメディアが報じています。メタマスクが使える国でも、個別プロジェクトの判断で参加国が絞られる例があるとわかります。

  • 公式サイトや公式Xで対象国の告知を確認する
  • アプリストアの提供国が自分の国に含まれるか確認する
  • ウォレットが正常でもゲーム側の制限がないか切り分ける
💡 ここだけ押さえる

「メタマスクが使えること」と「遊びたいNFTゲームがその国でプレイできること」は別問題です。両方を分けて、それぞれの公式情報で確認してください。

編集部

メタマスクの基本操作から見直したい方はウォレットの基本をまとめた記事を、送受金や接続の手順は使い方を解説した記事をあわせて確認してください。

よくある質問

日本からメタマスクを使うのに制限はありますか

日本はメタマスクの制限対象国に含まれていないため、送受金やNFTゲームへの接続といった基本機能は問題なく使えます。法定通貨からの購入機能も、Unlimit・TransFiとの提携により以前より選択肢が増えたと報じられています。ただし個々のゲーム側が独自の制限を設けている場合は、そちらを別途確認する必要があります。制限の有無を調べるときは、まずウォレット本体、次に購入機能、最後にゲーム側という順番で切り分けると原因を見つけやすくなります。

制限対象の国にいると資産は失われますか

制限は標準ノード経由でのブロックチェーンへのアクセスが難しくなるというものであり、保有資産自体はブロックチェーン上に記録されたまま失われません。別のノードに接続先を切り替えれば、記録されている資産へ再びアクセスできる可能性があると案内されています。

VPNを使えば制限を回避してもよいですか

VPNで所在国を変更する方法は技術的には語られていますが、通信の不安定化やログ記録のリスクがあるうえ、メタマスクの利用規約が求める所在地の自己申告に反する可能性があります。制裁対象地域からの利用は規約違反にあたるおそれがあるため、推奨できません。どうしても制限地域からアクセスする必要がある場合は、VPNより先にRPC URLの変更で解決しないかを確認したほうが安全です。

ゲームに接続できないのはメタマスクのせいですか

メタマスク自体が正常に動作していても、接続先のNFTゲームやDAppsが独自に対象国を限定していれば接続できません。まずメタマスクの残高や他のサイトへの接続が正常かを確認し、問題なければゲーム側の公式サイトや公式Xで対象国の案内を確認してください。運営会社のお知らせを見落として「メタマスクの不具合」と誤解してしまうケースは少なくありません。

ウォレット・購入機能・ゲームの制限は同時に解除されますか

いいえ、3つの層はそれぞれ別の主体が判断しているため、同時には動きません。ウォレット本体の制限はInfura側の制裁対応、購入機能は提携決済事業者の事業許可、NFTゲーム側の制限は各運営会社の方針によって決まります。ある層の制限が解消されても、別の層の制限が残っていれば引き続き使えない状態が続くため、この記事の3つの表を目安に、どの層で止まっているかを個別に確認してください。

まとめ

メタマスクの国・地域による制限は、ウォレット本体(イラン・北朝鮮・キューバ・シリア等のOFAC制裁対応地域)、購入・売却機能(提携決済事業者の対応地域)、個々のNFTゲーム・DApps(運営会社ごとの判断)という3つの異なる層に分かれています。日本はいずれの層でも大きな制約はなく、基本機能は問題なく使えます。3つを一括りに考えると原因を見誤りやすいため、それぞれ別の基準で動いていると覚えておいてください。

「使えない」と表示されたときは、どの層で制限されているかを切り分けることが解決の近道です。あわてて設定を変更する前に、この記事の3つの表を見直すだけで原因の見当がつくことも多くあります。ウォレット本体の設定を見直したい方はメタマスクの基本をまとめた記事を、日本からのNFTゲームの始め方はスマホ向けNFTゲームの記事をあわせてご覧ください。ほかの関連記事は記事一覧から探せます。

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